嬉しい、むかつく、恐ろしい‥ 様々な感情はどうやって生まれるのか?昔は心臓だと思われていたみたいだが、現代では脳の扁桃体というイメージがおぼろげながらあるが、そんな単純なことではなさそうだ。感情が科学研究の対象となったのは、脳の可視化技術(fMRI)が発達した、ここ20年あまりとのことで、まだ駆け出し。
最近になってわかってきたのが、脳の島皮質という部位が感情の形成に大きくかかわっているとのこと。初耳だ。この島皮質、大脳皮質の側溝の小さなエリアにあるそうだ。
身体の痛みや心臓の鼓動などをモニタリングする場所ということがこれまでにわかっている。この島皮質という場所にできた腫瘍を取り除く手術をすると、感情が平坦になる患者さんがいたそうで、感情に大きくかかわっている証左になっているそうだ。
そもそも感情とはなんなんだろう?よく考えてみると、うれしい、むかつく、恐ろしいといった感じは、体の症状と密接に結びついていないか?体が軽くなる感じ、カーッと暑くなる感じ、血の気が引く感じ、鼓動がはやくなる感じ。この感じ内受容感覚というそうだ。体の症状なしに感情などありえない。感情は脳と体の一体化した表現なのだ。
ではその表現システムはどうなのか?これまた勉強になった。
番組の解説によると、たとえばむかつく言葉をかけられた時の反応で説明すると、
耳からの情報が扁桃体→自律神経→心拍、血圧の変化→島皮質→前頭野で怒りの発生。
脳→体→脳 ループ構造なのだ。
MCの井上さんの質問が今回の放送の肝だ。
頭を通って体の反応を脳が認識してまた脳で感情が生まれるって感じ?
・・・そうです。(専門家)
また番組の後半で内受容感覚が鋭いひとは他人への共感感覚が高いとのこと。これは何となくだがイメージできる。内受容感覚は個人差が大きく、大きすぎると慢性疾患の症状に過敏になり、小さすぎると疾患の発見がおくれたり、他人の痛みがわからないなどが実験であきらかになってきている。要はバランスが大事そうだ。
自分の体の内なる声に耳を澄ませ・・・・ ということか?
ではまた。